Glocal English Project 望月海帆
Qなぜ長谷部研究会に入ったのですか?
また、数あるプロジェクトの中からどうしてGEPを選んだのかということを教えていただきたいです。
私は2018年度入学なのですが、もともとAO入試でSFCに入っているんですね。そのときは、出身地の山梨県身延っていうところをもっと盛り上げる地域活性化の方法を模索したいっていうテーマでSFCには入学していて、志望理由に長谷部研究会に入りたいって書いたんです。1年生秋になって大学生活も慣れてきたし、勉強の方もちゃんとしたいなって思っていて。サークルの先輩に長谷部研に所属している先輩がいたので、こういうことしたいんですという話をしたら、長谷部研に合っていると言ってくださって、新規生説明会に行き、入ったという感じで、最初は口永良部島プロジェクトに入っていたんです。口永良部島に身延の地域活性化のヒントを得るために行きたいみたいな話をして長谷部研に入って、2年生の秋にGEPに移りました。もともと中学校も英語が勉強したくて選んでいて、すごく自分は英語が好きだし、英語教育に興味はあったけれど、まだまだそこをやり切れてないなっていうと感じて、GEPに移りました。それは口永良部島での経験があって、気付いたので良かったなと思っています。
Q今のGEPに移ってから、どういう思いを持って活動しているのか教えてください。
2つあります。1つ目は、GEPらしくないのですが、自分が中高生の時に学校を紹介するプロモーションビデオを作るなど英語を実践的に使うことが多い学校で、私はそういう学び方の選択肢が増えてもいいのではないかということです。それで、ワークショップというものに惹かれました。GEPらしくないと言ったのは、GEPのビジョンは「自分の世界で自分らしさを発揮すること」で、自分の強みを持って、他者と関わることで、より良い関係を築けてほしいということGEPが目指してるところなんです。だからガツガツ英語教育について研究してるという感じではないので、GEPらしくないというか、GEPとしてやっていることとは違うと考えています。2つ目は、私は中高生のときにスピーチ大会をやっていたり、放送部も入ってたり、大学に入ってからは雑誌のライターをやったり、すごく発信することが好きで。いろんな表現方法があると思うんですよね。それで、中高生も何か自分に合った表現方法で、発信する方法を見つけられる機会があったら、話すことが苦手な生徒でも、書くことを通して発信し、コミュニケーションに繋がるみたいなことができるのではないかなと思って活動しています。
Q GEPの魅力は何ですか?
GEPの魅力は、圧倒的に日常的に現場に通えることですね。私は、性格が短気なので長谷部研の関係性を築いて、その関係性を築いた上で活動できるようになるソーシャルトランスフォーメーションという点に関しても、日常的に通って先生方や生徒さんと会話をするということをしていないと実感に落とし込めないタイプなんです。それで、個人的には日常的にフィールドに通えることはすごく魅力だと思います。あと、これは今から長谷部研に入る人とか、もし中高生との密な関係性の中から生まれるコミュニケーションや関係性作りに興味があれば、GEPは先生方や生徒さんとも、一人一人と向き合う時間をすごく大切にしてるプロジェクトなので、学校現場で密に関わりたいなみたいに思ってる人にはすごく合っていると思います。
Q活動で大変なことや工夫してたことを教えてください。
オンラインの活動は、今学期は2つで1個目は羽後高校、2個目はスウェーデンのナナスコ―ランという中学校で行っていました。そこで大変だったのは、羽後高校に関しては、今までの関係性がないままにオンラインで進めなければいけなかったことです。以前、羽後で合宿をしたのですが、私は体調を崩してしまって行くことができなかったんですよね。だから羽後Pが持ってるコネクションから、何とかコラボレーションできないかと思って、羽後Pの人たちに頼んで始めたのですが、やっぱり土台がない中で、オンラインで最初からやるのはとても大変でした。学校の放課後の時間を使わせていただいているから、本当だったら学校の先生方にも挨拶しなければいけないと思うのですが、それもできませんでした。あと他のプロジェクトを挟んでフィールドと関わるっていうのが初めてだったので、現場とだけではなくて、羽後Pとも連携を取るという構図が初めてだったので大変でした。工夫した点に関しては、羽後町に羽後Pの滞在者がいたので、オンラインの活動ではありながらネットから全部繋いでくれていました。初めは、私達が大きいスクリーンに出ていて高校生が固まってるみたいな構図で。そうなると、やっぱり向こうには向こうでリアルの世界があるから。現地でワーッて盛り上がっちゃうと、私たちは画面の中からどうしようもないみたいな状態になってしまうことを最初の1、2回は感じました。だからハイブリットのときはブレイクアウトルームも使って、1人1台iPadを持って個人の時間を作ってもらうという工夫をしました。現地ではしっかり関係性ができている人がいるので、そこの方が楽しいのは当たり前で。やはり私たちとはほぼ初対面だから仕方がないのですが、でも、ワークショップを続けていくうちに、高校生が興味を持ってくれるようになりました。少しずつ関係性が築けてきたので、この人と話したいと思ってもらえるようになったのも大きいと思います。ナナスコーランで工夫していることは、私達がスウェーデン語を少しでも使ったりとか学んだりすることはすごく大切にしています。英語ができるからと言って、英語でずっと話しかけていっても彼女たちの母国語ではないので。相手の文化を尊重するってすごく大切だと思います。
Q何か印象に残っているご活動はありますか?
今学期は本当にたくさんワークショップを企画しました。私は羽後高校とナナスコ―ランの担当だったのですが、羽後高校が火曜日にワークショップがあり、ナナスコ―ランが日曜日にワークショップあるんです。ナナスコ―ランは2週に1回なので、1週間に2個ワークショップを企画してたときもありましたし、1週間に1回は絶対何かワークショップの企画が来るんです。そういう意味でも印象に残ってるし、数やったのもありますし。どっちもオンラインの活動だったので、全てが試行錯誤でした。その分、やりきった満足感もすごくありますね。次に繋がる活動だったという意味ですごく印象に残っています。
Q長谷部研以外の活動が活きていると思った瞬間はありますか?
ライターの経験は確実に活きています。やはりワークショップの内容にできるし、社会に出て働いてるみたいな感じがあるので、その経験をワークショップの内容として中高生に伝えられてるのは、すごくいいなあと思います。サークルは2つ入っていて、1つが茶道会、2個目がサッカーサークルなのですが、茶道会の方は、先生がすごく厳しい方です。お茶の世界ってそういう世界なので、メールの返信や社会人として基本的なことはすごく教わりました。それは現場に出る上ですごく大切で、フィールド先の先生とのやりとりなどでは、すごく活かせていると思います。サッカーの方に関しては長谷部研究会から持っていっていることが多いかもしれません。サークルは熱量とか目標の違いで、対立することはすごく多いと思うんですね。長谷部研って1人1人の考え方が違う中で相互理解して関係性を築いて、何かそこから何かを一緒にやっていきましょうっていう研究会で、そのマインドはサークル活動にも活かさなきゃいけないなとすごく学んではいました。活動の取捨選択は絶対した方が良いです。どの活動にも絶対相手がいて、サークルも一緒に頑張ってるサークルの仲間がいるし、ライターに関してはクライアンとかいるし、どの活動も誰かしら関わってると思うんです。自分が100%を出し切れないってことはその人たちに対して100%向き合ってないってことになるので、すごく失礼だなと私は思って。それはやっぱり大切にしています。
Q最後に、GEPに興味を持って頂いている学生の方に一言お願いします。
GEPも、長谷部研もそうですが、何でもやってみようっていう気持ちを持ってる人はまずすごく大事だと思います。オンラインの時も、授業時間が伸びたりとか、対面だったら相手のことを考えすぎて睡眠時間が削れることも結構あるんですよ。そういう時に限界だと思うけど、割とそれは自分の限界ではないと思うんです。限界を突破することを恐れずにそれに向かって頑張れる人は来て欲しいなと思いますね。あとフィールドに出る上で何か基礎的なことができる人はすごく貴重だなと思います。挨拶ができるとか、オンライン下で言えば返信がちゃんとできるとか。私は3分の返信の遅れが仕事を取り逃がすことに繋がってることを実感していて、返信が早いところは信頼に繋がるなと思うのでそういうことができる人はやっぱり必要だなと思います。GEPで知って欲しいことは、すっごいコツコツやってるということ。そこは見て欲しいです。先生との返信1つに対してすごく丁寧に考えてるし、プレゼンを作るに関しても、いかに見る人が想像できるかとか、この言葉を使って相手が気分を害さないかとか、すごく考えていると思います。何でも地道に努力を積み重ねられる人がすごくいますね。本当に丁寧だし、地道な人がやってきたからこそ、今築けている関係の中で、こうやってワークショップを何回も何回も出来ていると思うので、地道にやっているんだということは知ってほしいです。