-Community Design Project 中村智美 2021
Q1. プロジェクトの魅力を教えてください!
Community Design Project(以下CDP)の魅力は、SFC周辺地域というフィールドに対し、メンバーそれぞれの興味を切り口として関わることができる点です。
『みんなの食堂』では、子供からご年配の方々までが参加するため、多世代交流ができたり、また、食という切り口から調理体験や収穫体験を企画することができます。
慶應義塾湘南藤沢高等部の有志団体である『環境プロジェクト』のコミュニティ班の高校生たちとの活動では、高校生とのコミュニケーションをすることができます。
他にも、地域のイベントに参加させていただいたり、イベント企画にご一緒させていただいたり、多様な機会に飛び込める環境があることがCDPの魅力だと思っています。自分の興味のある活動に積極的に参加するだけでなく、少し興味がある活動にもまずは行ってみる、ということができるので、自分の興味関心を広げることもできます。
Q2. フィールド先で印象に残ってることはありますか?
Q1で述べたように、CDPでは先輩方が築いてくださったつながりを土台として、広く活動しているので、フィールドごとにたくさんの学びを得ています。
特に印象的だったことは、遠藤地域の縁側事業(藤沢市の福祉事業の一環)である『もんのきの家』に毎週伺っている中での関係性の変化です。
通い始めた当初は、「中村さん」と呼ばれていたのが、「中村ちゃん」になり、そして今では「ともちゃん」と呼んでいただいております。『もんのきの家』の方々は初めから優しく接してくださっていましたが、当然ですがあまり距離は近くありませんでした。それが地道に毎週通わせていただく中で、CDPとしても、「ともちゃん」としても、『もんのきの家』の皆様に頼りにしていただける機会が増えたと感じています。個人的に関係性が構築できてきたことで、『もんのきの家』に伺うと少し疲れている時でも元気が出るような感覚があります。最近はパソコンの勉強会を開催されているので、大学生は講師補助として頼りにしていただいていると感じますが、一方で大学生にとっても、『もんのきの家』が居場所の一つとなり、もっと遠藤地域に関わりたいという思いを醸成するきっかけになっています。私自身、『もんのきの家』の方々との出会いによって、フィールドワークをすることの楽しさ、学び、難しさなどさまざまなものを感じることができているので、このフィールドを開拓し引き継いでくださった先輩方と、長くCDPとご縁を持たせていただいている『もんのきの家』の皆様に、心から感謝しております。
Q3. コロナ禍で一年活動していて、感じた変化などあれば教えてください。
私が長谷部葉子研究会に入ゼミしたのは2020年度の秋学期であったため、当初からコロナ禍真っ只中であり、コロナ以前の活動を体感しているわけではありません。ですので、2020年9月ごろから今までの変化を振り返ろうと思います。
2020年9月ごろは、大学生にとってはオンライン授業が始まってから半年が経った頃だったので、大学生はオンライン環境にある程度慣れていました。しかし地域の方々はzoomを初め、オンライン環境に慣れていらっしゃらない方が多数だったので、地域の方々とのつながりを維持することが非常に難しかったです。
時が経つにつれ、2021年の4月ごろからは、『もんのきの家』でスマホ/パソコンの勉強会が発足したり、地域でのイベント開催のためのオンラインミーティングを行ったりと、地域の方々とオンラインで顔を合わせることができる環境が徐々に作られていると感じます。
感染拡大状況に左右されずにつながりを維持させることができるようになり、嬉しく思います。
その一方で、感染対策を徹底した上で、時々フィールドワークに伺うこともあります。実際に伺うことで得られる学びがあるのも事実です。今は、直接伺えるときはなるべく伺って生のフィールドワークをしながら、伺えない時はどんな形でもつながりを途絶えさせないというスタンスを築いています。
Q4. Community Design Projectはどのような未来を見据えていますか?
CDPは、「SFC周辺地域を中心に大学と地域が日常的に関わるという地域性を創出する」ということを目標に活動しております。CDPの存在や活動をきっかけに、より多くのSFC生がSFC周辺地域に赴く機会が増えたり、より多くの地域の方がSFCに関わる機会が増えることを目指しております。日常的に関わる地域性が創出されると、日常がより豊かになるだけでなく、有事の際の連携が取りやすくなると考えています。
Q最後に、Community Design Projectに興味を持って頂いている学生の方に一言お願いします。
CDPは活動量が多く、さまざまな角度からSFC周辺地域を知り、関わることができるプロジェクトです。地域を自分の足で歩いてみませんか?