-口永良部島Project 小檜山琢仁 2021

Q1. プロジェクトの魅力を教えてください!

 

口永良部島プロジェクトは11年目を迎えております。具体的な活動として、大学生や高校生を対象とした口永良部島で開催する研修プログラム、屋久島・口永良部島の小中学生をSFCに招待して開催する学習合宿等の相互交流が行われました。また、数ヶ月から一年間の長期滞在をする学生が継続的にいます。2019年には口永良部島出身の高校生がSFCに入学するなど、プロジェクトの枠を越えた地域と大学の関係性が築かれています。部活動で長期滞在が難しい学生も、時間を見つけて短期滞在をして学びを深めております。

 本プロジェクトに所属してきた学生は、島社会に興味がある人や人間的に成長していきたい人、漠然と島でリラックスしたいと考える人、異文化や教育に興味がある人など多種多様です。しかし、そんな学生たちが口永良部島へ赴き、「人生が変わった」「人間的に成長できた」「一生涯関わり続けたい」と全員が感じます。口永良部島には、単なる島社会という域を超えた魅力があります。口永良部島の島民には、単なる小社会という域を超えた魅力があります。口永良部島の環境は、単なる雄大な自然という域を超えた魅力があります。口永良部島プロジェクトでは、そんな素敵で奇妙で貴重な経験をできます。

Q2. フィールド先で印象に残ってることはありますか?

春学期は、屋久島町口永良部島にコロナウイルスの影響で、行くことができませんでした。私は、春学期に長谷部葉子研究会に入り、1人でこの屋久島町口永良部島プロジェクトを担うことになりました。新規生でプロジェクトリーダーになりました。わからないことがたくさんある中で、研究会に飛び込むことになりました。そういった中で正直、たくさんのフォローをしてもらって何となく一学期目は活動して徐々に慣れて自分なりに出来るのだろうと考えていました。しかし、そうではありませんでした。自分でどんどん手を伸ばして足を踏み入れて行かなければ何も活動はできませんでした。それに気づいたのは学期が終わる頃で、周りのプロジェクトは活動をたくさんしているのに私は何もできていませんでした。しかし、それもまた一つの学びだったのだと今は思っています。それに気づくことができたことで、これから活動をしてフィールドワークをしていく中でも自分で手を伸ばし足を踏み入れる姿勢というものが大切になるのだろうと思います。

Q3. コロナ禍で一年活動していて、感じた変化などあれば教えてください。

2番の質問にも書いた通り、私は新規生として2021の春から長谷部葉子研究会に入らせていただいています。そういった中で、コロナ前とコロナ後の変化を肌感を持って感じることはできていません。しかし、先輩方や口永良部島の現地の方とのお話や歴代の書物などを読んでいく中で私が感じたことを書きます。コロナ前は、現地に行ってたっぷり活動して、帰ってきて、また次の渡航の準備をしてといったような感じであったと思います。しかし、今はそうではありません。渡航ができない中で、今できることを探し続けるしかありません。口永良部島に行けないのなら行けるところにひっそりと行けないかと探してみたり、口永良部島の現地の人と関わりを持てないかを考えてみたりなどです。そのようなことを考え続けなければなりません。そういったことも一つの学びだったのだと思います。

Q4. 口永良部島Projectはどのような未来を見据えていますか?

プロジェクトメンバーが一人である中で、このプロジェクトが将来どういったものを見据えるのでしょうか。私は、どういった形であれ口永良部島に興味を持っていただいた方に、どんどん口永良部島に行っていただいて現地を味わっていただきたいと思っています。そういった中で、きっと口永良部島は一生関わり続けたいと思える島になるのだと思います。過去の先輩方にもそう思う方は多くいらっしゃいます。そこで、この屋久島町口永良部島プロジェクトが見据える先としては、島の魅力を発信することだと私は考えています。それは決して観光客を増やそうというようなものではありません(そうなることが間違いではありません)。私のように、島に行ったら何か得られるのではないかと考えたりして島の魅力に惹かれる人を増やして、実際に島に行って学びを得てほしいということです。島に関わり続ける人を増やしたいわけではありません。島に行って島で学んできてもらう人を増やしたいのです。島に行って学べることはきっと多くあります。それを多くの人に伝えたいです。


Q最後に、口永良部島Projectに興味を持って頂いている学生の方に一言お願いします。

是非、口永良部島に行きましょう。何かが変わります。